2009年5月1日金曜日

竜胆瀉肝湯は膀胱炎だけの薬ではありませんっ!

保険診療は病名が必要とはいえ、竜胆瀉肝湯ほどひどい病名をつけられている方剤はないでしょう。ついこの間も、春になると手の痒みで受診された患者さんがいました。
なんでも、毎春、決まって手の湿疹ができるとのこと。
いつもの如く、視診、舌証に脈診を拝見、肝胆湿熱に加え、肝火を認めたため、竜胆瀉肝湯を処方させていただきました。しばらくして、調剤薬局のT先生からお電話・・・。
「さきほどの患者さん、自分は膀胱炎で受診したんではないんですけどと、電話が入ったんですが」とのこと。けれど、そこはT先生の説明で、飲んでいただくことにご理解をいただきました。
2週間後の受診のとき、患者さんいわく
「不思議なんですね~、この薬。膀胱炎の薬なのに、湿疹がなおるんですよ。やめるとまた湿疹が出るので、また飲み始めると消えるんですよね~」とのこと。
あの~、私は膀胱炎で出してるんじゃなくて、湿疹で処方してるんですが・・・といっても、理解はしてもらえませんでした。
瀉肝と名前がついているのに、なぜか下焦の湿熱の病名だけがついてしまったなんて・・・。
もうすこし、病名はなんとかならなかったのかと思います。

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