漢方薬でウツの薬というと、香蘇散とか、半夏厚朴湯とかがよく取り上げられます。
が、個人的には半夏厚朴湯はともかく、香蘇散などはそれほど証が合う方がいないと思っています。
気滞の診断になる方が少ないのかもしれません。むしろ肝気鬱結の方はお目にかかることが多いですが、今注目しているのは、脾虚が中心にある方のウツ証です。
ただでさえ、日本人は脾虚が多いところへもってきて、過食などが原因となってウツの症状をきたしているといった診断になるのが、一般的な傾向です。
なんでこんなことを考えているかというと、それは、先日うかがった整体の先生の治療結果からの考察からです。
久しぶりにうかがって、近況をお話しながら整体治療をうけていました。
「最近食べ過ぎてしまうんですよね~。運動しているせいもあって余計に食欲がでてしまって・・・」
何気なく言った一言に、先生曰く「じゃ、治しておきますよ」とのこと。
はて、治すって何を???と、思っていると、激痛の経絡を刺激され・・・。
で、治療後。お昼を食べようと、近くの食堂へ入って、注文しようとするが・・・・・あれ?
食欲がない・・・。お腹すいているんだけど、食べたくない・・・。
やられたと思いました。見事に、食欲が落ちるツボを押されてます。
そして数時間・・・。今度は、軽い落ち込みモードに・・・。
家に帰ってから○○○湯を内服して、症状を持ち直しました。
もともと脾虚傾向にある自分が、食欲おちたらウツっぽくなったのがきっかけで、脾虚も昂じればウツのもとになるのかと考察しているこのごろです。
2009年10月22日木曜日
やっと治ったPC
しばらくブログを更新していませんでした。すいません。
と、いうのも、PCの調子が悪いところへもってきて、アンチウイルスソフトが期限切れというダブルパンチに見舞われてしまいました。さらには、医師会の仕事で、9月から始まった、セミナーの準備やら司会の仕事におわれて、PCをほったらかしにしていたのがたたり、再起不能に・・・。
本日無事、蘇生でき、ホッとしたところで、まずはブログの更新からです。
(外来に来ていただいた患者さまの中にも、「インターネットをみました」と、言われるようになって、ちょっとうれしく、逆に、真っ先にブログの更新から始めねばと思っていました。)
ウィルスつながりでいえば、「新型インフルエンザ」です。
ワクチン騒動も続いておりますが、我が家では、銀ぎょう散製剤でしのいでします。
9月末に子供の運動会があったのですが、うちの子の出場種目の組み体操で、パートナーの子が欠席に。なんでも、インフルエンザにかかってしまったとのこと。
ありゃ?あなたは大丈夫なの?と聞いたら、少しのどが痛かったけど、前に言われてたとおり、銀ぎょう散をのんでおいたから大丈夫とのお返事。
うーん、すでに親の判断をきかずに、インフルエンザを克服していたとは・・・(汗)
やはり、適切な処方製剤は医者いらず・・・。
子供の話に一人焦るのでした。
と、いうのも、PCの調子が悪いところへもってきて、アンチウイルスソフトが期限切れというダブルパンチに見舞われてしまいました。さらには、医師会の仕事で、9月から始まった、セミナーの準備やら司会の仕事におわれて、PCをほったらかしにしていたのがたたり、再起不能に・・・。
本日無事、蘇生でき、ホッとしたところで、まずはブログの更新からです。
(外来に来ていただいた患者さまの中にも、「インターネットをみました」と、言われるようになって、ちょっとうれしく、逆に、真っ先にブログの更新から始めねばと思っていました。)
ウィルスつながりでいえば、「新型インフルエンザ」です。
ワクチン騒動も続いておりますが、我が家では、銀ぎょう散製剤でしのいでします。
9月末に子供の運動会があったのですが、うちの子の出場種目の組み体操で、パートナーの子が欠席に。なんでも、インフルエンザにかかってしまったとのこと。
ありゃ?あなたは大丈夫なの?と聞いたら、少しのどが痛かったけど、前に言われてたとおり、銀ぎょう散をのんでおいたから大丈夫とのお返事。
うーん、すでに親の判断をきかずに、インフルエンザを克服していたとは・・・(汗)
やはり、適切な処方製剤は医者いらず・・・。
子供の話に一人焦るのでした。
2009年8月28日金曜日
リウマチ治療における漢方薬の誤解
漢方薬のサイトやブログで「リウマチが治った」という表現、ニュアンスをよく見かけます。
治るのかもしれませんが、大きな誤解をされているところもあるようなので、私見を述べさせていただきます。
リウマチの治療は、2つの大きなカテゴリーがあります。
ひとつは、「関節の痛みをとる」こと。そしてもうひとつは、「関節の破壊を抑制する」ことです。
これら2つはまったく別の治療方針を取らねばならないことに注意が必要なのです。
リウマチ治療に漢方薬を取りあげているサイトでは、むしろ、痛みをとる治療に比重がおかれている気がします。
確かに、西洋薬では痛みをとる治療薬というと、ステロイド剤かもしくは、非ステロイド性の消炎鎮痛薬しかありません。これらで取れる痛みは、正直もうしあげて限られています。
その点漢方薬は、個別の痛みに対して、まったく異なる処方をすることができる点で、非常にすぐれていますし、有益であります。このブログでも何人かの患者さんの実例を紹介しているのも、漢方薬の特筆すべき点を認めているからです。
しかし、ここに落とし穴があります。
つまり、痛みがないことはリウマチが「治った」ことにはならないからです。
先にあげましたように、漢方薬が関節の破壊を抑制できるか?については、十分な論拠がないのです。実際に痛みがなくても、関節の変形が進んでいく方もいます。ここが、最も注意しなければならない点です。
関節破壊の抑制という視点では、圧倒的に西洋薬の方が実績があります。
そういう意味からすれば、現在リウマチの治療においては、西洋医学と東洋医学の理想的な融合が可能な時代になったのだと思っています。
治るのかもしれませんが、大きな誤解をされているところもあるようなので、私見を述べさせていただきます。
リウマチの治療は、2つの大きなカテゴリーがあります。
ひとつは、「関節の痛みをとる」こと。そしてもうひとつは、「関節の破壊を抑制する」ことです。
これら2つはまったく別の治療方針を取らねばならないことに注意が必要なのです。
リウマチ治療に漢方薬を取りあげているサイトでは、むしろ、痛みをとる治療に比重がおかれている気がします。
確かに、西洋薬では痛みをとる治療薬というと、ステロイド剤かもしくは、非ステロイド性の消炎鎮痛薬しかありません。これらで取れる痛みは、正直もうしあげて限られています。
その点漢方薬は、個別の痛みに対して、まったく異なる処方をすることができる点で、非常にすぐれていますし、有益であります。このブログでも何人かの患者さんの実例を紹介しているのも、漢方薬の特筆すべき点を認めているからです。
しかし、ここに落とし穴があります。
つまり、痛みがないことはリウマチが「治った」ことにはならないからです。
先にあげましたように、漢方薬が関節の破壊を抑制できるか?については、十分な論拠がないのです。実際に痛みがなくても、関節の変形が進んでいく方もいます。ここが、最も注意しなければならない点です。
関節破壊の抑制という視点では、圧倒的に西洋薬の方が実績があります。
そういう意味からすれば、現在リウマチの治療においては、西洋医学と東洋医学の理想的な融合が可能な時代になったのだと思っています。
2009年8月13日木曜日
ついに来ました
夏休みの部活合宿などで、新型インフルエンザが増えています。
そして、つい最近、当院にも、疑い患者さんが受診されました。
簡易検査では一人のみA型でした。
しかし、集団で発生していることから、保健所が対応して、精密検査をすることに。
翌日、「新型でした」の報告。
ついに来たか~と、思いました。
早速、その日から、銀ぎょう散と、バンランコンを服用開始としました。
そして、1週間経過となり、発症はしませんでした。
これで、貴重な「新型インフルエンザの生ワクチン」を、頂いたことになります。
感謝は、銀ぎょう散とバンランコンと患者さんに致しました。
*危険ですから、マネはしないでくださいね。自分に銀ぎょう散が合っているのかは、必ず医師、薬剤師に相談して使用してくださいね。
そして、つい最近、当院にも、疑い患者さんが受診されました。
簡易検査では一人のみA型でした。
しかし、集団で発生していることから、保健所が対応して、精密検査をすることに。
翌日、「新型でした」の報告。
ついに来たか~と、思いました。
早速、その日から、銀ぎょう散と、バンランコンを服用開始としました。
そして、1週間経過となり、発症はしませんでした。
これで、貴重な「新型インフルエンザの生ワクチン」を、頂いたことになります。
感謝は、銀ぎょう散とバンランコンと患者さんに致しました。
*危険ですから、マネはしないでくださいね。自分に銀ぎょう散が合っているのかは、必ず医師、薬剤師に相談して使用してくださいね。
2009年8月8日土曜日
シェーグレン症候群
目や口のかわき、虫歯ができやすい、ご飯が食べにくい、といった症状が中心の病気です。
圧倒的に女性に多い病気です。
問題は治療方法が西洋医学では、「対症療法」しかないことです。
しかし、漢方の世界では立派な治療法があります。
●●●●丸がそれです。
つい最近も、シェーグレン症候群の方がお見えになりました。
と、いっても当院へは冷えを何とかしてほしいとのこと。
「シェーグレン症候群の症状は、大丈夫なのですか?」と、伺うと
「だって、どこいっても治療法がないっていわれたので・・・」と、つれないお返事。
「西洋医学的には、そうですね。対症療法しかありませんよね」と言いつつも、肝腎陰虚証を確認。
冷えの漢方薬として、●●●●丸を処方させていただきました。
再診の日。
冷えはかなり改善したとのこと。
「で、乾燥症状はどうですか?」と、伺うと
「あら、そういえば、軽くなってますね。冷えが治ったからかしら」とのこと。
もちろん、対症療法の西洋薬はつづけていただいていましたが、この●●●●丸を加えて、さらに改善したことを確認できて、一安心。
一石二鳥の効果が得られたというところでしょうか。
圧倒的に女性に多い病気です。
問題は治療方法が西洋医学では、「対症療法」しかないことです。
しかし、漢方の世界では立派な治療法があります。
●●●●丸がそれです。
つい最近も、シェーグレン症候群の方がお見えになりました。
と、いっても当院へは冷えを何とかしてほしいとのこと。
「シェーグレン症候群の症状は、大丈夫なのですか?」と、伺うと
「だって、どこいっても治療法がないっていわれたので・・・」と、つれないお返事。
「西洋医学的には、そうですね。対症療法しかありませんよね」と言いつつも、肝腎陰虚証を確認。
冷えの漢方薬として、●●●●丸を処方させていただきました。
再診の日。
冷えはかなり改善したとのこと。
「で、乾燥症状はどうですか?」と、伺うと
「あら、そういえば、軽くなってますね。冷えが治ったからかしら」とのこと。
もちろん、対症療法の西洋薬はつづけていただいていましたが、この●●●●丸を加えて、さらに改善したことを確認できて、一安心。
一石二鳥の効果が得られたというところでしょうか。
2009年8月6日木曜日
4年前の打撲も2週間で治りました
その方は、腰痛がひどくて仕事ができないということでいらっしゃいました。
いつから腰痛があるのか伺うと、なんと4年前からと。
詳細を伺えば、仕事中に転んで、腰を打ってしまったとか。
「はじめはそんなに痛くなかったんだけどね~。だんだん痛くなってきて、今年にはいってから、もう駄目って感じになったんで・・・」
さすがに、椅子から立ち上がったり、布団から起き上がれなくなったとのことでした。
気になるのは、治療をどうしていたのか?と、いうこと。
この点を質問すると、「市販の痛み止め、シップを使ってた」とおっしゃいました。
舌証をみると、この暑さにも関わらず、オ血に寒証です。
「冷え性なんですね」と、いうと「夏でも冷房が大嫌い。このくらい熱いのがちょうどいいんだけど、家族が冷房をつかうので、困ってしまう」とのことでした。
こうなれば、処方は●●●●湯で、決まりです。
本日2週間内服で再診していただいたとき、入ってくるなり
「いやー、楽になったよ。もっと早くくればよかったよ」と、笑顔でお話されました。
4年間のこじれた痛みも、2週間あれば効果がでるんですね。
もちろん、方剤が証にあっていればの話ですが。
いつから腰痛があるのか伺うと、なんと4年前からと。
詳細を伺えば、仕事中に転んで、腰を打ってしまったとか。
「はじめはそんなに痛くなかったんだけどね~。だんだん痛くなってきて、今年にはいってから、もう駄目って感じになったんで・・・」
さすがに、椅子から立ち上がったり、布団から起き上がれなくなったとのことでした。
気になるのは、治療をどうしていたのか?と、いうこと。
この点を質問すると、「市販の痛み止め、シップを使ってた」とおっしゃいました。
舌証をみると、この暑さにも関わらず、オ血に寒証です。
「冷え性なんですね」と、いうと「夏でも冷房が大嫌い。このくらい熱いのがちょうどいいんだけど、家族が冷房をつかうので、困ってしまう」とのことでした。
こうなれば、処方は●●●●湯で、決まりです。
本日2週間内服で再診していただいたとき、入ってくるなり
「いやー、楽になったよ。もっと早くくればよかったよ」と、笑顔でお話されました。
4年間のこじれた痛みも、2週間あれば効果がでるんですね。
もちろん、方剤が証にあっていればの話ですが。
2009年8月4日火曜日
蝉とかゆみ止め
この前の休日、子供たちと蝉取りに行きました。
シャワーのような蝉の鳴き声に誘われ、自宅近くの公園に行き、蝉を捕まえ、自宅へ帰ってきたときのことです。
突然、屋根からトビが舞い降り、隣の家の外壁に止まっていた蝉があわてて飛ぶと、見事にキャッチャして、飛び去って行きました。
あっという間のできごとで、見事なものだなと思いながらも、トビも「かゆみ止めに使うのかな」と、ふと思ってしまいました。
と、いうのも、最近、風熱証の湿疹の方を多く拝見していたからです。
処方に出すのは、蝉ではなく、蝉退(セミの抜け殻)を薬味にもつ●●散。
もちろん、医薬用のものですから、子供たちが蝉と同時に喜んで拾っていった、抜けがらを使っているわけではありません、念のため。
その日以来、我が家では玄関口で蝉の抜け殻が、お出迎えをしています。
シャワーのような蝉の鳴き声に誘われ、自宅近くの公園に行き、蝉を捕まえ、自宅へ帰ってきたときのことです。
突然、屋根からトビが舞い降り、隣の家の外壁に止まっていた蝉があわてて飛ぶと、見事にキャッチャして、飛び去って行きました。
あっという間のできごとで、見事なものだなと思いながらも、トビも「かゆみ止めに使うのかな」と、ふと思ってしまいました。
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もちろん、医薬用のものですから、子供たちが蝉と同時に喜んで拾っていった、抜けがらを使っているわけではありません、念のため。
その日以来、我が家では玄関口で蝉の抜け殻が、お出迎えをしています。
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