2010年3月5日金曜日

過敏性腸症候群の方

長年患われているとのことで、その方はいらっしゃいました。
漢方薬で体質改善をしたいとのこと。
現在飲んでいるお薬は、確かに西洋医学的には正しい処方です。
しかしながら、飲んでいても下痢があるんですとのこと・・・。
確かにこのような状況で10年以上も経過されているのですから、さぞかしつらかったろうと察しました。
で、処方したのは○○○○湯。
なぜ、この処方なのか?と、その方。
曰く、証の説明をさせていただいて、納得していただきました。
「やはり、1年ぐらい飲まないとだめですかね」と、言われるので、お決まりのごとく早くて2週間で効果出ますとお返事しました。
で、2週間後、下痢が一日もないとのこと。こんなに早く効果があるのか?と聞かれましたので、証があってれば、効きますとお答えしました。
問題は、季節性の変動だけですねと、付け加えさせていただきましたが・・・。

2010年2月17日水曜日

5日で治る慢性(?)腰痛

5日前に、その方はいらっしゃいました。
なんでも3年前から続く腰痛が治らないとのこと。
骨粗しょう症といわれ、注射を受けたり、薬をもらったりしても改善しないとのことでした。
証を拝見して、処方はすぐに決定。
○○○○湯をお出しして、2週間で変わらなければ言ってくださいと、いつものごとくお話しました。
でもって、今日です。
笑顔でニコニコ診察室へ入られて、すっかり良くなったとおっしゃられました。
このくらいのスピード感を体感するとき、漢方薬の偉大さが身にしみます。
なんで、この薬が出ないのか?私は不思議でなりません。
この方剤は日本女性には結構あってると思うんですがね。

2010年2月15日月曜日

メタボの漢方治療 -その2-

前回の続きです。1カ月内服を続けていただきました。
もちろん、運動、食事療法は「できる範囲」で続けていただきましたが、一目見て違いがわかります。
全身がほっそりとして、見た目でも体重が落ちたことが分かるほど。
なんでも3kgほど落ちたとか。
お決まりのごとく、診察をさせていただくと、熱はとれて、湿が残るといった所見です。
それでもまだお腹周りがポッコリしていて不満とのこと。
○▽湯の合法をすることにして、また来月拝見させてくださいとなりました。
証にあえば、やはり痩せますね。
続きはまた報告します。

2010年2月4日木曜日

掌蹠膿疱症

「しょうせきのうほうしょう」と読みます。
掌蹠とは手のひらと足の裏のこと。膿疱はうみを伴った、水疱のことです。
一般的には原因不明とされていますが、金属アレルギーと密接な関係を指摘されることが多い病気です。なかでも「インプラント」に伴って生じることが多い病気です。
治りにくく、西洋薬でもステロイドを使用しないと収まらない方が多いです。
が、そこは、このブログ。
漢方薬で治療されている方、当院では大勢います。
当院の治療実績は8割です。
共通しているのは、湿証。
このポイントを外さなければ、かなりの確立で治るのではと思っています。
もちろん湿熱になっているのか、単なる湿証なのかで処方は変わりますが・・・。
さらにポイントは女性ホルモンのバランス。
やはり女性ホルモンと皮膚疾患は密接な関係があります。
掌蹠膿疱症でも同じく、女性ホルモンの対処を考慮することで、治療効率は格段に上がります。
ここが漢方薬の組み合わせを考えるポイントだし、腕の見せ所でしょうか。
勝手にこんなことを考えている今日この頃です。

2010年1月28日木曜日

肝気虚の診断は難しい

昨年から、お腹の張り、げっぷ、手足のしびれの訴えが続いている方がいます。
診断当初は肝気横逆と考え、疏肝+理気を中心に考え処方を組み立てていました。
が、一向に良くならないとのこと。
はて、なんでだろ?と、思いを巡らし、ハッと気付いたのが、肝気虚。
一見すると、肝気横逆の所見に似るのが紛らわしだけでなく、むしろ疏肝、理気は逆効果になります。
肝気虚と言えば、黄耆でありますが、黄耆建中湯のエキス剤は肝気虚にはあまり効果がありません。
そこで、○○○○湯の処方を考慮しました。
肝気虚の診断は難しいですね~。

2010年1月19日火曜日

メタボの漢方治療 -その1-

最近、ある方の肥満治療を始めました。
いわく、どうしても運動、食事の治療を続けても、体重が減らないとのこと。
「体質を治す方法はないんですか?」と聞かれ、普段アトピーやリウマチの患者さんに体質改善が必要といっている自分が重なり、「あります」とお返事。
「では、治療してください」と、あいなりました。
でもって、いつものごとく、診察をさせていただき、脾胃湿熱証と診断。
○○○○散を処方させていただきました。
熱がとれれば、△△湯になるだろうなと思いつつ、経過を見ていくことに・・・。
おそらく、2~4週ごとの調節で処方は変わっていくと思いますが、問題は食欲が増さないかどうかということです。
追って経過をご報告させていただきます。

遅ればせながら、明けましておめでとうございます

2010年が明けました。
今年の私の目標は「専念」です。
自分の出来る医療を最大限に悩んでいる患者様へ届けること。
少しでも患者様に、「治癒」という状態へ近づいていただくために出来ることを最大限に実施する。
このような意味をこめています。
今年も皆様にとって、有益な情報をこのブログでお届けできればと思ってもいます。
新しい1年が皆様にとって、良い年となりますよう、お祈り申し上げます。